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Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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仮面ライダーカブト・04
 熟練した技能と卓越した能力を駆使してもなお、出来上がった作品が絶賛されるとは限りません。言いかえれば、「その道の大家やプロ集団が作ったもののすべてが、名作の名を冠される訳ではない」ということです。例えば私が好きな響鬼においても、カラーの統一が図られていた前半のみに限ってさえ(もちろん後半のみに限ってもいいです)、最も感動した回と最もナニだった回の間にはとても大きな評価の開きがあります。それほど、あるレベルを超えた「高み」に到達するのは難しい。名作が生まれる際には、人の手には負えないことろで何かがいい方向にパタパタとつながって、その結果がとんでもないクオリティで出てくるのではないか…そんな気さえ致します。名作と呼べる回はほんの一握りであり、だからこそそれはなお一層光り輝き、「神の手」を引き出すまで諦めることなく努力を続けた作り手は、賞賛を浴びるのだと思います。

 さて、今回の仮面ライダーカブト第四話は、「神が微笑んだのではないか」、そう思わせる展開が後半に待ち受けておりました。
【ニュートラルな前半】
 AパートとBパート途中までは、私はかなり淡々と見ておりました。ある程度とは言え、先行きが予想できていたシナリオに加え、何となくどこかで見たような展開。特に非難すべき点があるわけではないけれど、そこに生じるのはワクワクとかドキドキとは対極の気持ちだったのです。

 今回が加賀美とその弟にまつわるエピソードになるだろう、そして弟はワームが擬態した姿なのだろう、加賀美は苦渋の選択を迫られるが結局そのワームはカブトに倒されることになるのだろう、という辺りまでは、先週の段階でかなり予想できていたわけですわ。そして、ほぼその通りの展開になりました。問題は、それをどういう味付けで見せてくるのか、その一点だったと思うのです。しかし、とりあえずは淡々と進む展開でしたし、う~ん、これはひょっとしてよくある普通のお話として終わっちゃうのかな、と。見ている最中はそんな気持ちでした。

 そこで私が取っていたシフトはいやーっほーぅ、妹タン最高ーーっ!!ええー、何で「お兄ちゃん、おはよ☆」ってやってくんないんだよー、こんだけ長い出番があったらそのぐらい入れてサービスしてくれたっていいじゃんかよー、あーでもお兄ちゃんに対して「友だちできたのはじめてなんだから」ってバサッと切っちゃう辺りとか、それでもお兄ちゃんに対して全幅の信頼を置いている様子とかこれはコレで激萌えだっ!しかもしかもしかも

加「もしかして君、天道の…」
樹「いもうとでっす(^^)b」

樹「お兄ちゃんのオレ様ぶりには疲れるでしょ。
   ゴメンねっ?(^^)」

 とかってやーうひゃーこりゃーもーたまんねー!!ひょっとしてその舌足らずな口ぶりはわざとなのか?わざとなのか?わざとなのかああああああっ?!…とかいう間違った方向でして、…や、お前ら、パパのコレはな、そーゆーのとは違うんだ。上手く説明できないけど違うんだよ、違うんだって、そんな目でパパを見るなって、な?(汗)

 冷静に考えれば、色褪せた回想シーンの静けさと悲しさ、繰り返し挿入して印象付けられる焼け焦げた野球ボールのカット、夕陽でハレーションを起こした高架下のシーンから一瞬で世界が切り替わったように鮮明になる画面、それとともに現れる加賀美の弟・亮…これらの印象的な画面作りは、実はその後の展開を十分に踏まえた絶妙な仕込みだったわけですが、私がそのことを思い知ったのは終盤近くになってからでした…。


【きっちりと型にはめながらの神進行】
 ワーム擬態の可能性が極めて高いという事実を知らされ、その上で戦線からも外されて、自分のなすべきこと、信じるべきものを見失った加賀美は、弟への変わらぬ愛ゆえに半信半疑ながらも弟と再会します。

(うんうん。想定内想定内。)


 しかし、その加賀美が弟を信じかけたのもつかの間、殺到するゼクトルーパーに反応して、その目の前で非情にもワームに変貌する弟・亮。次々とゼクトルーパーが倒され、ついに一人残される加賀美。ワームは亮の姿に戻り、加賀美へ誘惑の言葉を投げかけます…「オレと一緒になろうよ」

(いやー何とも辛いシーンだが想定内。)


 信じるものを見失ってしまったうつろな目で、加賀美が目前の「肉親」の言葉に身を委ねようとしたまさにその時!背後から投げかけられた天道の声が!

「おばあちゃんは言ってた。
『人は人を愛すると弱くなる。
 …けど…
 恥ずかしがることはない。
 それは本当の弱さじゃないから。』
 …ってな。

 弱さを知っている人間だけが、
 本当に強くなれるんだ!


(想定内だけどナンかキちゃったーー!!)




 えええええええ!!


 ナニコレ!ナニコレ!一体ナンなのっ?!カブトってこんなにアツい番組だったか?!アツすぎるだろっ!!


 
神降臨!!



 しかし、それで終わりじゃなかったんですよねー。息をするのも忘れて見入る私に、更に揺さぶりをかける展開が!変身した天道、幼生は一気に倒したものの、亮=ワームには手を出すことなく一方的に殴られてるじゃないですか!!

加「何故戦わないッ!

  …お前まさか!!」

天「どうする…

  決めるのはお前だ」


 これが本当に「オレこそが最強、オレこそが神サマ」のアノ天道なのかっ?!しかもその理由が、天道自身が普段は下に見下してはばからぬような態度を取っている、この加賀美のためなんだぞっ?!クロックアップ時のさりげない救出活動から「実はかなりいい人」を見せてきた天道ではあったけど、まさかこれほどのことができるなんてっ!!

 もう完璧にメダパニ状態に陥った私の前で、全身を震わせながらついに「カブトッ!頼むッ!」と天道に告げる加賀美。その言葉を受けてキャストオフするカブトの姿の、ナンと悲しげに見えることか!そして更に衝撃の展開がッ!

 クロックアップとともに、静止して見える世界。
 そこには静止する、無数の雨粒が。

 やっ…

 やられたああああああああっ!!!これほど絶妙にストーリーと絡めてクロックアップを使ってくるとは!だってだってだって、まさにこの時に降り始めた雨って、「加賀美の涙の象徴」なわけでしょう?それをさ、ここで止めるってことはさ、苦渋の選択で「亮=ワームを倒す」ことにした加賀美に対して、その戦いのシーンの間だけでも「涙を止めて戦うことにする」っていう、天道が送る壮絶なエールってことじゃないっすか?!

 「泣くな、加賀美」

 って声まで聞こえてくるようじゃないかっ!そんなこと言われて泣かずにずむ゛わ゛げがあ゛る゛がっ!!

 だはあああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!

 それだけならばまだいいがっ!!

 静止した雨の中を激しく動き回って戦うカブトとワームのシーンがっ!雨粒=涙を散らし、振り飛ばしながら戦うこのシーンの、ナンと力の入ったことかっ!そうして一挙一動に目を奪われる私に、更に畳み掛けるようなスピードで迫る、このライダーキックへの一連の展開!すばやく入力される「One Two Three」のコマンド、これ以上無いというタイミングでバッチリ決まる回し蹴り、この凄まじいまでのドライブ感、疾走感は、まさしく映像の神様が祝福を与えた出来栄えではないかっ!

 もっかい言うよ?

 
超・神降臨!!


 えっ?!まだ終わらないのっ?!キックが炸裂した瞬間にクロックオーバーを迎えて元の動きを取り戻す世界、その再び流れ出す雨の中に立つ加賀美とか…。まるでホンモノの亮さながらに兄・新へ手を伸ばし、思いの詰まったボールを取り落として末期を迎えるワームとか…。その様を見て今まさに「亮」が完全に消えたことを悟った加賀美の表情とか…。その亮を自分の手で送ってやれなかったことの無念を慟哭し、いつか天道を越える(=強さを身につける)と叫ぶ加賀美とか…。こっちはショージキ、もーお腹いっぱい胸イッパイなんだよ!!どーすんだよこれ以上っ!!とか叫んでボロボロになってんのにさ、最後のキメが、まさか無言で「思いの詰まったボール」を拾い、加賀美に投げてよこす天道だとはっ!


 男同士の、決して言葉にならない思いを伝える、無言のキャッチボールキちゃったーーーー!!



 ふんぬわああああああああああ、あうあうあうあうふごえっぽあああああああああああああああああああああああっ!!!!


 …参った。心底参ったよ。カブトを見始めて4週目だけど、天道がここまでカッコよく見えるとはおもわなんだ…。素晴らしかったです。脱帽どころか、脱毛してても製作スタッフの皆さんにはお礼申し上げたいです。


~~~~


 蛇足っぽいですが、落ち着いてからハタと気付いたことを一点だけ。

 「オレは亮そのものなんだよ…」という亮=ワーム。その言葉につい心を動かされそうになる加賀美。どっかで同様のモチーフに感動させられたことがあるはずだよなーと思っていたんですが、大昔に読んだ平井和正の名作、「死霊狩り(ゾンビーハンター)」でしたよ。あれも壮絶な話なんだよなー。今回のカブトぐらいの神具合で、劇場版作品にならんだろうか。しかも、3部作で(ナニー

 そこで語られていたのも今回と同じく、「人間」とは一体ナンだ、その人がその人であるということは近しい人から見てどういうことなんだ、という、実に深いテーマでございます。読者層の年齢がある程度高いSF小説で描かれるようなものを、なんとまあ日曜の朝に、しかも一般的には軽んじられることの多い子供向け番組に仕込んでくるとは。

 子どもだけに見せておくにはもったいないっす。ホントに。こんな話が時々でも見られるなら、喜んで毎週追いかけて行こうじゃないかっ!応援してるよっ、スタッフ&キャストの皆さんっ!
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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テーマ:特撮 - ジャンル:サブカル

コメント
この記事へのコメント
天道ですよ
2006/02/24(金) 15:44:02 | URL | イ #-[ 編集]
ほほー
そんなによかった回を録画し損ねた俺って・・・("・ω・゛)よぼ~ん
ああああああ・・・
後悔先に立たずですな(;一_一)
2006/02/24(金) 16:59:24 | URL | ルシファ #-[ 編集]
>イさん

ご指摘ありがとうございます。素で全く気付いておりませんでした。確かに微妙に違和感はあったのですが、見直すまで至らなくて…助かりました。

>ルシファさん

チャットでもお話ししました通り、もう既に「てりぃ風味」になりすぎているキライがありますんで、話半分ぐらいにしといてくださいな。(^^;;;いいお話だったことは間違いないと思っておりますけど、あまり期待しすぎると実際に見た時に「…えぇ~っ?」と思われるかも知れませんので。
2006/02/25(土) 10:07:02 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
私の元にも神降臨されました
てりぃさん、響鬼レビューを愛読しておりましたあまきです。失礼します。
響鬼が終わったあと、すっかり脱力して
次はカブトかー、でも全然見る気分じゃなくて、とにかく響鬼で燃え尽きていました。しかし、そんな私を目覚めさせる朝がありました。
マジレンが終わってすぐ次のボウケンジャーに食いつく子供を横目に見ながら付けっぱなしのTVをふと見ると、サバ味噌があーだこーだと言ってる青年。ナニこれがカブト?とさっぱり話が判らないまま見ていたら、サバ味噌青年のセリフに釘付け・・・
「人は人を愛すると弱くなるけど恥ずかしがることじゃない」
ナニこれ、ナニこれーっ!!てりぃさんじゃないけど思わず叫んじゃいました。
「変身」と言って変身するし、ああ彼がカブトなんだな、ロボコップみたいなのから脱皮したらストロンガーそっくりのスーツだし、でもスピーディーなアクションにライダーキック!出ちゃうし、気付いたらTVの前に張り付いていました。やっぱライダーはやめられない…
それで久しぶりにてりぃさんちを覗いたら、あーてりぃさんも見てたんだと嬉しくなって、思わずコメントです。
Next Hibikiのご活動もはじめて知りました。早速こちらも拝見します。
てりぃさんのブログもやめられない…
2006/02/25(土) 17:04:43 | URL | あまき #-[ 編集]
降臨おめでとうございます
すっかり遅くなりました、てりぃでございます。

第4話でいきなり初鑑賞とは、これはまた幸せな体験をされましたね。叫んでしまうお気持ち、わかります。普段はここまで熱くはないのですが、時々でもこんなトンでもないものが見られるなら、喜んで鑑賞していこうかなと思っております。

「てりぃさんのブログもやめられない…」なんて言って頂くと、嬉しいやら恥ずかしいやらでございます…(*/ー\*)
2006/03/01(水) 00:04:42 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
やっと観ました
大変ご無沙汰してしまいました。
・・・といってもチャット大会でご一緒させていただいたばかりですが(^^;;)。
お話出来て大変うれしかったです。

てりぃさんが「化けた」とおっしゃってた#04、やっと今日観ました。
いや~よかったです。
(でも、ブログに感想かこうとしたら、今まで書けなかった天道くんのことばっかになっちゃってここまで辿りつけませんでした(汗)。)

私は天道くんが加賀美くんに何も声もかけずに去ろうとするところがぐぐっと来ました。
こいつ、いいなぁ~と。
・・・いえその前から天道くん好きなんですが、改めて。

雨粒が止まってる戦闘シーンもぞくぞくものでした。
こう来たか!って思いました、はい。

期待して観ただけのことはありました、どうもありがとうございます。
2006/03/14(火) 23:27:09 | URL | guwaguwa #V19xxO8I[ 編集]
鑑賞おめでとうございます
チャットではお疲れさまでした。以前からトラックバックやコメントでやり取りさせて頂いている方でも、リアルタイムの対話を交わすとなると楽しさはまた格別でございますね。特に、響鬼記事関連でお知り合いになれた方々と、ああいう環境でお話ししていると、ああ、まだ響鬼の残したものは世の中に残って居るんだなぁと実感せずにいられません。

響鬼の話で語り続けると終わらないのでそれはさておき。(^^;

ご覧頂けましたか、カブト04。オススメした立場としては、期待を下回ることがなくて一安心しております。ホントに、色々なところに涙腺ポイントが仕込んであって、たまりませんですよね。

響鬼とは全然方向性は違うんですけど、カブトはカブトで大変楽しく見ていけそうな、そんな気がしております。また何かの機会にその辺の感想を交わし合いたいですね。
2006/03/15(水) 01:02:31 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
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最近、部屋に帰って上着を脱ぐ時、「キャストオフ!」(隣人に聞こえない程度の声)信号が変わりがけで、横断歩道をダッシュする時、「クロックアップ!」(周囲に聞こえない呟き
2006/02/25(土) 00:23:52 | かずにっき(にっき+とらにっき+つぶやき)
↑なんかコイツが好きになった↑キャラの組み合わせが絶妙だなカブトって。癖の強い人ってさなんか引かれる。そこを長所にしたり短所にしたり俺様主人公もあれはあれで見ているこっち側の気を見事にひっぱってくれていたりもする。不思議だ、もうカブトって物語にどっぷり浸
2006/02/25(土) 11:56:46 | 鉄瓶ブログ改め ブログってうまいんか?
★TBさせていただきます★『仮面ライダーカブト』、「第4話」の感想です♪今回は鯖味噌大会&加賀美 新“ヘタレ祭り”と思いきや・・。ちなみに“新”は“しん”じゃなくて“あらた”と読むんですね、知らんかった(汗)。
2006/02/25(土) 15:56:03 | まぜこぜてみよ~う。by青いパン
今回のは好かった…何故か先週今週と一話完結ですが、個人的にはそっちの方がすっきりしていて好きです。いやぁ、先週なんとなく感じていた俺の求める友情路線が今回は爆ッ!でした、オレ的に。天道が加賀美の事を認めているからこそ、加賀美が言うまで手を出さないわけで…
2006/03/03(金) 00:16:49 | 『真・南海大決戦』
宿題提出、第2弾〓。 メチャ久しぶりの仮面ライダーカブトレビューです。 「Old Dancer's Blog」のてりぃさんが、「この話でカブトは化けた!」と前から激賞されていたのですが、ようやく見れて、「納得!」です。 (けっこう長文、注意)
2006/03/11(土) 13:56:07 | 特撮ヒーロー作戦!