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Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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フルメタル・パニック!IV 第9話「堕ちた魔女」
 フルメタル・パニック! Invisible Victoryの第9話を鑑賞しました。

 またも周回遅れギリギリになってしまいましたが、今週も自分の出来ることを自分の出来る範囲でやらせていただきます。ちょっと小ぶりになりそうですが、ご容赦くださいませ。

 今回から新章突入!メイク・マイ・デイ編です。4話+総集編でエピソードが変わっていく(しかも結構大掛かりに)のは、やっぱしどうしても慌ただしくはあるのですが、今さらそれをどうこう言っても始まりませんので…今シリーズ最後の「起承転結」を、しっかりと受け止めるのみです。

 で、どうでしたか、今回の。私ぁですね、もう燃えて燃えて!TDD側の描写は、オン・マイ・オウン編でも「痛快な転換」がしっかり描かれていて大燃えしたものですが、今回のこれもまた凄かったすわ。単に「復活ののろし」と言って片付けるのが、勿体ないくらいの出来栄え!直前までのナムサク編で、展開上どうしても溜まらざるを得なかった色々のフラストレーションが、一気に吹き飛んだ心地です。
 
 ただ。


 見終えて、サブタイトルに今一度思いを巡らせた時に、私の頭の上に疑問符が浮かんだんですよ。


 「堕ちた魔女」?


 いや、Aパート始まってしばらくは、抜け殻のようになったテッサを見せられていましたから、ええええええええええ、いやいやいやいや、TDDチーム壊滅状態なの?!それでテッサがこの有り様になって「堕ちた魔女」か、いやいやでもそれはあまりに辛い!…てな感じで、自分的には正しくデコードできているつもりだったんですよ。しかし、これは全部「作戦」だったわけで、テッサのあの「堕ちた感」は、目的のための演技だったわけです。


 すると、このサブタイトルは、「痛快な転換」のために視聴者をミスリードする、フェイク含みのサブタイトルってことになるんでしょうか?


 いやぁ…それは確かにそういう側面はあるだろうけど……でもホントに、そのためだけのこのサブタイだとしたら、なんか納得いかんなー。サブタイトルは、内容の一部を表したり、総括したりするものではあるけれど、事実と違うことを書くのは、流石にどうなんだ、というね…。テッサが「堕ちてない」のだとしたら、これはフェイク含みというレベルじゃなくて、ただの「ウソ」になっちゃわない?なぁ?

 フィクションというものが、現実ではないことを描写する娯楽である以上、「ウソ」は慎重に扱われるべきだと思います。ウソというような単純なものではないですが、今では叙述トリックの草分け的存在として評価が定着している「アクロイド殺し」のトリックなども、当時は喧々諤々の大論争だったそうですしね。「ウソはいかんよウソは。オレなんて、冗談はたくさん言うが、生まれてこの方、ウソは一度も口にしたことが無いぞ」というようなジョークは、その言説自体がウソである、というハイブローな仕掛けがあるので、まだしも私は許せてしまうのですが、物語においてのお涙頂戴やカタルシス増量のための単純なウソとかは、正直どうなんだと思ってしまうのです。「某之内死す!」とかサブタイトルに書いてあるからそのつもりで見ていたら、実際にはさんざん悲壮感を煽っておいてそこからの復活劇のカタルシスを描く仕掛けに過ぎなかった、とかやられたら、それは私ぁイヤなんですよ。よくよく見たら「某之内死す!…か?」って小さく書いてあったりして東スポかよ!みたいな。

 私の大好きなシリーズが、私の嫌いな類のウソをやっちゃってる?うーん…てな感じで、視聴が終わった時の痛快感とは裏腹に、しばらく私はモヤモヤした気持ちを抱えていました。




 ある時。




 ふと。




 「もしこれがウソでないと仮定したら」…というアイディアが浮かびました。




「何が無残か。

 何が抜け殻か。

 あなたはまだまだ、ミスリルの魔女だ。」


 「堕ちた魔女」。この魔女は、リー・ファウラーが上記のように言及していることから見ても、テッサのことで間違いないでしょう。では、「堕ちた」の方は。彼女が、今も有能な指揮官であることは描写された通りです。精神的には、テッサは堕ちてなどいません。じゃあ、これがウソでないなら、何から堕ちたのか。

 これもまた、今度は敗走中のリー・ファウラーの言葉にヒントがあります。

「あなたは本気で、
 このまま我々と戦い続けるつもりなのですか?
 こちらの戦力はよくご存じでしょう?」

「ええ。骨身に染みています。」

「それでも闘志を失わない。
 その理由を是非知りたいところですよ。」


 うーん。杉田ボイスでの皮肉屋キャラはいいですなぁ。ゾクゾクします(変態!)。それはともかくとして…ファウラーの口にすることは、「表」の意味とは裏腹の、「裏」の意味がそこかしこに隠れていますね。まず、「このまま」の意味。表では「継続して」くらいの意味で受け取ることもできますが、裏の方は「ほぼ主要な戦力が無くなった今の状態のままで」を指していることは疑いありません。「こちらの戦力は…」の下りは、もう戦力的には取り返しがつかないくらい差が開いていることを知らないはずはない、という含みがあるわけですね。そうすると、「本気で」の言葉の嫌らしさが、すごく際立ちます。いやー、イヤなヤツだ!(笑)

 ああ。

 これだ。

 主要な戦力を失った、ミスリルの残党。それが、今のテッサの立ち位置なのです。まだトゥアハー・デ・ダナンも最新鋭のASも有能な兵士たちも健在とは言え、往時のミスリルの戦力とは比ぶるべくも無く、油断すれば立ちどころにひねりつぶされそうなゲリラ的部隊なのです。そういう視点で今一度ファウラーの言葉を咀嚼すると、「あなたはまだまだ、ミスリルの魔女だ」というセリフ自体が、表では称賛の言葉でありながら、裏では痛烈な皮肉であることが判りますね。だって、「かつての意味」でのミスリルなんて、もう無いんだもの。ううーん、ホントにイヤなヤツ!(笑)そりゃあテッサたんもブチ切れるわ。

 つまりは。

 テレサ・テスタロッサ大佐は、強大な力を持つ組織の一員としての魔女から、壊滅的打撃を受けて散り散りになり、今は残存兵力で抵抗を試みる小隊をまとめるだけの存在へと、堕ちた魔女である、というわけです。

 そして。

 そうして「堕ちた」立場でありながら、今も精神的にはかつての強さと全く変わることが無い、不屈の闘志を燃やす魔女でもあるわけです。

 このサブタイトルは、いったんは「もう壊れてしまったのか…」というフェイクを誘いながらも、実際には「戦力は大幅に減じたが闘志は健在」のテッサたちを総括する、短い中にも深みが凝縮されたサブタイトルなのです。

 だから、この「闘志の健在ぶり」を示すべくリキを入れて描かれた、今話Aパート終盤以降のめくるめく展開は、熱くコブシを握らずにはいられない出来栄えでした!覚えのある朗々たる声でその存在を明らかにするメリッサと言い!「ねーぇ、そう思わない?テッサ?」の呼びかけで壊れた演技を止め、瞳の輝きを取り戻して毅然と立ち上がるテッサと言い!まるですぐ傍にいるような精度で超々遠距離射撃をキメるウルズ6=クルツと言い!そして極めつけが!

「やっぱり…」

「ど…どういうこと?」

「こういうことです。
 ウルズ1!敵を殲滅しなさい!」

「了解です大佐殿!」


 の美しいやり取りで乱入するクルーゾー中尉!いやあああああああああああああカッコエエ!!リアルタイム視聴時には本気で「ヒュウウウウウ!!」って叫んじゃったもの!!

 しかも!しかもですよ!

 トゥアハー・デ・ダナン(ああ!やはりまだ健在だったか!という展開も痺れた!)からの宅配便=巡航ミサイルを遠隔制御しながら、敵ASを引き付けて海辺に誘い、夕陽を背負って立つAS・ファルケの、この雄姿!!彼ら自身が今は斜陽の身であることを思うと、この夕陽は彼ら自身の象徴に違いないのですが、しかしどうですかこの、一切の迷い無く悠然と立ち、悪しき存在を倒そうという変わらぬ意思に満ちた絵面は!!そこにかぶる佐橋俊彦さんの極上BGMもまた、こちらのテンションを青天井で引き揚げてくれて、アドレナリンの分泌がとまらねぇえええええええ!!



~~~



 ファウラーから連絡を受けるレナードの様子に続いて、さらわれた後の今の千鳥かなめの様子が、はじめて描かれました。

 少し、元気は無さそうに見えます。

 ですが、毅然とした態度…緩慢な忘却の誘いには屈しない、かつての自分自身を失ったりはしない、という強い意志を示す言動から、今もまだ、千鳥かなめは千鳥かなめとして立っていることをうかがわせます。

 彼女もまた、「堕ちた魔女」の一人なのでしょう。

 かつての日常から引きはがされ、今は囚われの身。でも、そうして堕ちた自分の立場にもかかわらず、強い意志を抱きながら、その自分自身のままそこにあろうとする少女。

 彼女の中には、今も強く「SOSUKE」への思いが息づきます。

 それがわかるから、「アマルガムという組織」の優先順位的には重要性を失っているであろう相良宗介という一介の敗残兵を、滅せずにはいられない、固執せずにはいられない、レナード・テスタロッサ…。ああ、宗介の敵ってどうしてこう、変態しか寄って来ないんだろうねぇ…。不幸だわ、ホント…。

 レナードは第4話の時点ではいったん、かなめとの約束を守って宗介を滅することなく引いていましたが、こうやってかなめに隠れて宗介を滅ぼそうとしている辺り、やっぱいけ好かない野郎だわ。いや!私は!TSR Scene09「彼女の問題」から一日たりとも!あのクソ野郎を許したことはないけれども!

 そして、その宗介は。

 レモンたちの救命により何とか一命をとりとめ、死線を二ヶ月近く彷徨って、ようやく目覚めた、というところらしいですが…その途端にまた襲撃に遭ってるらしいとか、いや、ホントにこいつ不幸だ…。神はいったい、どれほどの試練を彼に与え給うのか…。

Knock, and it will be opend to you.


 今話アバンで描写されていた、アーバレストから回収したAI「アル」のユニット筐体に刻まれた文章です。新約聖書はマタイ福音書7章7節の有名な一節ですね。よく引用されるのは一行目で、上記も含む一連のセットは以下の通り。

Ask, and it will be given to you.(求めよ、さらば与えられん)
Seek, and you will find.(尋ねよ、さらば見出さん)
Knock, and it will be opend to you.(扉を叩け、さらば開かれん)


 彼らがその意思を失くさない限り、扉は開かれるでしょう。テッサたちも、かなめも、萎えない強い意志で扉を叩き続けるのだと思います。我らが宗介も、その一人。今はどん底にある宗介が扉を開ける日を夢見て、引き続き彼らの地獄に付き合っていきたいと思います。
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