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Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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シンプルな結論
 これまで、あまり突っ込んで考えたことがなかったのだけど。

 「ボクはここにいていいんだ!」という、エヴァTV版ラストのあのセリフは、ネタ的に扱われることが多い一方で、実はものすごく大事なことである。その逆、「ボクはここにいてはいけない」というテーゼを考えると、それが如何に辛いことであるかがわかると思う。わかんない?いや、そこはわかろうよ、辛いよそれって。想像力を働かせてみてください、自分以外の家族の全員から「お前はこの家の中にいてはいけない」と突きつけられることを。学校でも会社でも地域でも、何でもいいですよ。自分の身の置き場がないってだけでも十分に辛いのに、「いてはいけない」まで言われたら、そりゃ絶望しかないですよ。

 つまりは、この「自分はここにいてもいい」ということは、本来犯してはならない、シンプルで強固な結論なのだと思う。そしてこのことは、「自分は生きていていい」ということと密接に繋がる。死んでもいい人間など、いないはずなのだ。

 しかし、日本には死刑制度がある。ああ、だからこのことは議論になるのかと、自分の中では生まれて初めて胸に落ちた気がした。この制度は、「誰しも、そこにいていい、生きていていい」という考え方と真っ向からぶつかって、「死すべき人間」を決める制度だから議論になるんだ。

 現実には、とんでもないことをしでかして、「死刑に値するんじゃないか」ということを言われる人がいる。残虐な殺人犯とかに対しては、私だってその行為に憤りを覚えるし、死刑判決が下ったら、幾ばくかの溜飲を下げることはよくある。だけど、その行為の根本にある、「誰かが誰かに対して、『お前は生きていてはいけない』ということを突き付けることを容認する」という部分は、とても大事な原則論を個人の感情論で上書きしてしまっているような、すごく座りの悪いザラザラした感慨を覚えるのだ。死んで償える罪があるのかとも思うし、死ななければならない理由を人間ごときが決めていいのかとも思う。「ごとき」である。人間は誰しも、失敗や間違いと無縁ではいられない。その、失敗や間違いを犯す人間が、「この人は生きていてはいけない」などという大それたことを、決めていいのだろうか。それこそ、その結論が失敗だったり間違ったりする可能性があっても?

 手塚治虫氏のブラックジャック作中の名言を引用するまでも無く、人間が人間の生き死にをどうこうする事は、おこがましいことだと思う。例えその対象が多くの人の命を無為に奪った残虐犯であったとしても、その人に対して「死ぬべきだ」という結論を出したくなる思いは、何か重要なことを置き去りにしている気がしてならない。シンプルな結論は、感情で上書きしてはならない。そう思う。
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