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Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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クレタ人のパラドックス~TSR Scene03補完
 …………………………。

 …………………………うそつき。


 (某番組のガセビアコーナー風に)


 というわけで(ナニが)、先週放映のフルメタル・パニック!TSR Scene03中で話題に上っていた、「クレタ人のパラドックス」について、適当に記事をでっち上げ書いていきますよー。
 まず、元になる「クレタ人のパラドックス」とは何か。有名な話なので、ご存知の方もしくはどこかで聞いたことがあるかも、という方が多いと思いますが、ざっと復習しておきましょう。

 昔、エピメニデスというクレタ人が、「すべてのクレタ人はうそつきである。」と言いました。この言葉をAとしましょう。Aが正しいと仮定すれば、エピメニデス自身がうそつき、ということになります。すると、エピメニデスが言ったAもウソということになり、「Aが正しい」とした最初の仮定に矛盾します。では、Aが間違いと仮定しましょう。すると、クレタ人は正直者ということになりますから、エピメニデスが言ったAも正しいことになり、結局「Aが間違い」とした最初の仮定に矛盾します。このように議論は堂々巡りをしてしまい、Aは正しいのか正しくないのか、結論を出すことが出来ません。これがクレタ人のパラドックスと呼ばれ、自己言及のパラドックスの中で広く知られているものの一つです。

 TSRのScene03では、作戦会議で配られた図面に「この図面は正確ではない」という付記があったため、上記の「自己言及のパラドックスに繋がる」と言われていたのですね。ストーリー中では「その議論の続きは作戦が成功してからにしろ」とカリーニン少佐に打ち切られていましたが、ここでうやむやなまま終わらせたことには実は意味があるような気がいたします。

 パラドックスは、言わば論理の迷宮です。迷い込むとなかなか出て来られません。そしてScene03のサブタイトルは、「迷宮と竜」。つまり、クレタ人のパラドックスの話をここで出し、しかも未解決のまま終わらせたのは、これから突入するところが「迷宮」であることを、更に強く印象付けていると思われるのです。直前で「まさしく迷宮だな」とセリフでも言わせているため見落としがちですが、気づいた時にちょっとニヤリとさせられる、イキな脚本だと思います。

 さて、クレタ人の話に戻りましょう。この話は本当にパラドックスなのでしょうか。実は、パラドックスでも何でもないのです。カギは、「Aが間違いである」=「クレタ人は正直者」としている部分。うそつきでなければ正直者、というのは一見正しいように見えますが、実はそうではありません。論理学(もしくは集合論だけでも)をちょっとかじった方は理解が早いと思いますが、「全てが×である」の否定形(もしくは補集合)は「全てが×というわけではない」であって、「全てが○である」にはならないのです。

 わかりにくいと思いますので、もう少し丁寧に解説してみましょう。Aをパラドックスとして成立させるためには、下記2点が前提条件となります。
  • Aが真であることは、「すべてのクレタ人は常にウソをつく」を意味すること
  • Aが偽であることは、「すべてのクレタ人は常に正しいことを言う」を意味すること
 どうでしょうか。一つ目は何とか飲み下しても、二つ目には違和感がありませんか?「すべてのクレタ人は常にウソをつく」を否定したところで、「すべてのクレタ人は常にウソをつくわけではない」、つまり「クレタ人も正しいことを言う時がある」となるだけであって、決して上記のように「常に正しいことを言う」にはならないのですよ。ここが、「うそつきの反対は正直者」という観念を悪用した論理の飛躍です。気づいてしまえばなぁんだって感じですよね。

 クレタ人のパラドックスについては以上です。最後におまけというか、Scene03冒頭の劇中劇で感じた、上記の流れとは全然関係ないことを。人質になっている娘、一目見て「あっ!荒谷朋恵さんのキャラデザだっ!」と思って狂喜乱舞したのですが(←ビョウキ(^^;;)、スタッフロールに名前が出たわけでもなく、検証する方法がなくて困っています。どなたか、肯定なり否定なりの情報をお持ちではないデスか?
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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コメント
この記事へのコメント
なるほどお
流れるままに本編を見てしまったのでそんな詳しいことまで考えませんでした(笑)。クレタ人の話にそんな詳しいことがあったのですね・・・。ここらへんのやりとり、結構好きなのです。フルメタはそういった微妙な謎かけの言葉や後々に続く振りがたくさんあって面白いです。
さて、3話?の人質さん・・・?えっと、マオが乗り込んだところでしょうか?すみません、私は三話には絡んでいませんので、おそらく総作監さんか作監さんが書き起こされたものだとおもいますよー^^。細かいところまでみてくださってありがとうございます。私も見返す機会があればじっくり見てみますね!
2005/09/04(日) 22:48:20 | URL | 荒谷 #-[ 編集]
あらら、そうでしたか…
後編放映直前のお忙しい時に書き込みをありがとうございます。って、そちらで今放映の準備をしているわけではないですよね(汗)。我が家はこれから正座して放映を待ちます。ああ、最後の瞬間が来てしまうのが辛いです…。

フルメタの脚本の深さ、私もホントに大好きです。今は残念ながらお休み中ですが、また来週から頑張ってフォローしてきたいと思います。

荒谷さんは三話には絡んでらっしゃらないのですね…予想が外れてちょっと残念。ちなみに、私がそうかなと思った人質の女性は、マオが乗り込んだところでなく、「スパイダーマ○」の出てくる、劇中劇の方です。お時間のある時にでもご確認下さいませ。(^^)

今度、いたるさんとの対談が雑誌に載るとのこと、そちらも読ませて頂こうと思っています。時間が許せば感想も書いてみたいなと思ってはいますがはてさて…。それに限らず、また是非ツッコミ等お願いします。のんびりとお待ちしておりますので。
2005/09/04(日) 23:08:22 | URL | てりぃ #O8jQI81I[ 編集]
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