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Old Dancer's BLOG
ここはてりぃが、趣味の共通する方々との得がたいつながりのために、自分の趣味に関係する諸々のことを、壊れながら書きつづるブログです。
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新劇場版ヱヴァンゲリヲンQ・現時点での感想
 (あくまで個人の感想です)

 一回目鑑賞直後:保留

 二回目鑑賞直後:ネガティブ

 それから6時間ほど経った現在:保留

 どうでしょう、伝わりますかね?少なくとも、私が序や破の鑑賞直後に感じた大カタルシス・大絶賛状態とは遠い隔たりがある、ということはわかっていただけるかと。

 私個人のこの映画への評価が保留である理由としては、「今公開されているこの作品だけでは情報が足らず、正常に評価できない」というところでしょうか。序・破はもちろんのこと、過去のテレビシリーズや旧劇場版の知識・類推を総動員しても、「このQがどういう立ち位置の下で描かれていてどこに向かおうとしているのか」という疑問には、結論が出せないんですよ。見終わった後に私が感じた、何とも言えない座りの悪さは、恐らくそこに起因しているのでしょう。序も破も、「旧作のモチーフを繰り返しつつ、しかしそれとは明らかに違う、シンジの意思の物語を描こうとしている」という点は、非常に明快でした。見れば一発でわかるくらいわかりやすく、手を伸ばせば触れるぐらいに具体的に。だけど、今作は二度見ても何となくもやっとするものが残るし、手を伸ばしてもその先から大事なものがするっと抜け出ていくのを感じるんですよね。

 過去二度にわたって示された、新劇場版の大きなテーマと思われていた「シンジの意思の話」。これがまだ、引き続き最後の劇場版でも展開されるのかどうか。或いは、それとは違う何かが、最後の劇場版で示されるのか。…それ如何で、今回のQに対する評価は、上がりも下がりもすると思います。そういう意味で、「保留」。保留です。それ以上でも以下でもありません。

 まあ、包み隠さず言えば、前二作と同等のカタルシスが得られるかも、と思って見に行ってしまったため、それがあまり得られなかったのは素直に残念でしたけどね。過去二回の劇場版は、Qに対するハードルを大きく上げていたのだなぁと思います。そしてまた、今回のQは、来たるべき最後の劇場版に対するハードルを大きく上げました。最後のも見に行きますよ、ええ。見届けたい、と願う気持ちは今まで通りです。
 


 以上、ネタばれなしの感想でした。ここからは、ネタばれアリなので、未見の方は退避を推奨。













 もういいかな?












 序盤の、ヴィレによる初号機強奪作戦(と、後でじわじわ判明してくる)の展開は、素直に燃えました。すんげぇ面白かった。グリグリ動くアクションと言い、めまぐるしく展開する攻防と言い、この辺は前2回の劇場版と比べても全く遜色ない出来だったと思います。

 恐らくそのさ中でようやく14年ぶり(!)にサルベージされたと思しきシンジが、何がどうなっているのかわからない、という状況の中にいる点にも、すっきりシンクロ出来ていたと思います。


 問題は、シンジがネルフに戻ってから。


 真実がなかなか明らかにされず、じらされるのは、まあ、アリかなと。その間、アクションらしいアクションが展開しないのも、致し方なし。ただ、その時間が結構長めだったのと、実際に明らかにされた内容がすごく限定的だったことで、印象がだいぶネガティブに触れました。14年前に起こったことと、その後の世界がどういう理の下で動いているのかが、必要最低限、非常に限定的にしか見えてこないのは、私の場合はカタルシスに繋がらなかったようです。


 旧作(TVシリーズと旧劇場版)でも、作品世界中で起こっている出来事に比して「明らかにされた内容」というのは、実はあまり多くありません。セリフから垣間見える設定を個々につないでいって、何とか外観が見えるかもというレベル。その痛痒感が、旧作における人気の原動力の一つであったのは否定しませんし、私自身がリアルタイムでそれを楽しんでもいました。ただ、新劇場版二回ではそこにほとんど力点が置かれていませんでしたので、もうそっち方面に振ることは無いんじゃないかと、勝手に思い込んでいたのがマイナスに振れました。エンターテインメント作品としての方向性を明示し、その中で「どうしようもない苦境の中で孤立してもなお立ち上がろうとするシンジ」を描いてきた序と破は、強烈だったんですよね。今回も、私はそれを期待していたのでしょう。


 今回、シンジは、「どうしようもない苦境の中で孤立してもなお立ち上がろう」とはしません。少なくとも、孤立した状態で自ら立とうとはしていなかったように見えます。カヲルくんに説得されて、カヲルくんと二人で世界を作り直そう、とはしますが…それさえも途中から暴走してしまい、他ならぬカヲルくんが制止しようとしてもその声が耳に届くことは無く…結果として得難い友人を目の前で惨殺されることに(しかもシンジ自身の罪を二重に背負う形で)なってしまうわけです。


 まあ、鬱展開、というヤツですね。


 鬱展開そのものが嫌いというわけではないのだけれど、新劇場版にそれを求めるつもりがほとんど無かったので、私にとっては悪い意味で想定外になってしまいました。


~~~


 以下、物語の中の世界での「事実」として描かれるべきもので、現在推測できる事項や、不明と思われる事項を列挙してみます。(パンフを見る前の、映像を二回見ただけの状態で書いています)


 多分、加持やトウジたち…名前だけ出てきて画面には存在が確認できなかったキャラクターたちは、皆14年前に死んでしまったのでしょう。シンジが初号機と同化している間に、シンジが「破」の終盤で起こしたニアサードインパクトをトリガーとして人為的に引き起こされたサードインパクトによって(ややこしいな、もう)。ただ、これは推測であって、実際のところどうなっているのかは不明。


 多分、「碇くんとぽかぽかしたい…」と言っていた「破」までの綾波レイは、どうやら初号機と同化したままのようです。サルベージ可能だったシンジとは違って、まだそこにいる、ということさえも認識できない状態で(少なくともヴィレにとっては)。それがどういう意味を持つのか、今後の物語にどういう関わり方をしてくるのか(或いは関わらないのか)、現時点では不明。


 多分、サードインパクトが引き起こされる過程で、ネルフ本部は内外で激しい対立が起き、その中で主要の司令部メンバーは離反してヴィレを発足させ、ネルフと敵対関係に回ったのでしょう。ネルフ側に残ったのは、画面から確認できる範囲では碇司令、冬月副司令、綾波レイ(エヴァ9号機に搭乗する何人目かの複製版)、渚カヲルくらい。その他にどんなメンバーがいて、実務部分を誰がどういう風に切り盛りしているのかは不明。特殊硬化ベークライトであちこち固められた本部施設の、どこが死んでいてどこが生きているのかも不明。その中で13号機が完成するに至った経緯も不明。


 サードインパクトがどういうもので、何体のエヴァ(らしきもの)が使われて、何が失われて何が残ったのか(何が生まれたのか)は、不明。ただ、その残滓として、リリスの朽ちた体と、そこからちぎれ落ちた首と、群がりよる無数のエヴァシリーズらしき残骸と、白き月(?)っぽいものに刻まれた無数の血の十字という描写は出てきますので、旧劇場版で起きたような何かがあったらしいことは、辛うじて類推できます。ただ、旧劇場版では「禁じられたアダムとリリスの融合」、すなわちセントラルドグマに幽閉されていたリリスの体に、再生アダムを取り込んだリリスの魂=綾波レイが融合し、そこにシンジの乗った初号機の「欠けた自我」がトリガーとなってサードインパクトが引き起こされた(ということだよね?)描写がありますが、その辺は今回は描写が無いので…破の冒頭で加持が運んできた「ネブカドネザルの鍵」と呼ばれたものが旧シリーズの再生アダムと同じもので、あれがリリスとの融合を果たしたかも、というのが現時点であり得る話かな。そこにはエヴァ六号機とロンギヌス・カシウスの双槍も関わっているようですが…。


 そのサードインパクトの後、ゼーレが何に満足して沈黙し、その後に何が来ることを想定していたのかは不明。キール議長のようなマスクを付けた碇司令(恐らくはゲンドウがキール=ゼーレにとって代わる位置付けになっており、全権を既に掌握・承継していることの表現と思われます)が、次に何をやろうとしており、そのためにカヲルとシンジに「何をどこまでどうさせたいのか(させたかったのか)」は不明。まあ、この辺は「過去にも一度たりとも明らかになったことが無い」ような部分ですので、致し方なしですが…。


 カヲルが第一使徒から第十三使徒に「落とされた」ということが何を意味しているのかは、不明。ただ、完全に想像の範疇ですが、第一使徒たるアダムもしくは第二使徒たるリリスは、他の第三以降の使徒と融合することでインパクト=生命の滅びと再生を引き起こせる特別な存在でしたから、「特別な存在から、ただのトリガー・もしくはヒトに滅ぼされるだけの存在にされる」という意味はあるのかなと。第十三が最後の使徒であることに何か意味があるのかは不明。


 破で登場した最後の使徒=第十使徒以降は、第十一使徒については、全く不明。第十二使徒も、槍を抜いた時にまだ六号機に残っていたことがわかっただけで、サードインパクトの時にどういう役割をしたものなのか不明。また、エヴァの方も映像では7号機、10号機、11号機、12号機が呼称さえ登場せず、どうなったのか一切不明。


 …うん…わかってたけど「不明」多いな!これを「深い」ととるか「不快」ととるかは人それぞれでしょうね。

 私?私は…うん、まあ、どっちかと言うと今回はネガティブに振れてますよ、さっきも触れたとおり。ただ、最終的な評価としては保留です。私個人として重要だと思っているのは「謎がどこまで明らかになるか」よりは、結末に何をどのように描くか、その一点のみですので。

 私は、時間は問いません(無論、私自身やこの作品の制作に関わる方々が全て存命中であるうちに作り上げて下さることを強く希望しますが)。待つのには慣れてますしね。是非、なるべく多くの人が「良かった」と思える結末を見せて下さることを、心から願っています。

 あ、そうそう。最終作の名前が「シン・エヴァンゲリオン劇場版 :|┃」であることが予告で流れていましたが…「シン」は「新(劇場版)」「真」のダブルミーニングでしょうが、「?」だった部分が音楽記号のリピートだったのは…意味自体は「最初に戻って(または┃|:記号のところまで戻って)繰り返す」ってことなんですがねぇ。何を繰り返す、なのやら。この「Q」の英文サブタイトルがYou Can (Not) Redo、つまり「あなたはやり直せる(やり直せない)」なのと、絡んでいるようでもあり、別な意味のようでもあり…。
楽しんで頂けましたらWEB拍手をお願いします。
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テーマ:ヱヴァンゲリヲン新劇場版 - ジャンル:アニメ・コミック

コメント
この記事へのコメント
評価を保留するという点について、自分も同意見です。情報の量も密度も足りません。それがスタッフの限界だったのか意図したものかはさておき、Qが傑作なのか駄作なのかが決定されるのは完結編の出来にかかっていると感じました。

ただ、破のラストにおけるカヲル君のセリフ「今度こそは...」でループものである可能性が示唆され、今作でも「反復が大事」「よりよいものにしていく」(←セリフの細かい部分は忘れてしまいましたがニュアンスで)というようなセリフがあり、まさにこのエヴァという物語そのものではないのかという気がしました。実際今回のラストは旧劇のそれと似ているようで、まだ「希望が残っている」と思えなくもない終わり方です
2012/11/19(月) 03:35:22 | URL | あるかさ #9WAugNKs[ 編集]
Q=疑問?
>あるかささん

亀で申し訳ありません。

>評価を保留するという点について、自分も同意見です。

ですよねー。

>実際今回のラストは旧劇のそれと似ているようで、まだ
>「希望が残っている」と思えなくもない終わり方です

最後が正念場、というのが、緊張感ありまくりです。そんなところ(終盤に向けて先行きがどんどん怪しくなっていく辺り)をTVシリーズと同様に再現しなくてもいいので、「リメイク最高だった!」と言わしめる決着を描き切っていただきたいものです。
2013/01/02(水) 02:27:03 | URL | てりぃ #fH1m39MM[ 編集]
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