理不尽な出来事。
いくらでもありますわね、理不尽な出来事。ナイ?そりゃああんた、幸せな日々を送ってるってことですよ。理不尽なことなんて、掃いて捨てるほどあるじゃないですか。今年は特に、そういう出来事が多い気がしますね。自然災害だろうと人災だろうと、知ったこっちゃ無いっすわ。こちらの都合なんてお構いなしに、あらゆる辛苦は前触れ無くやって来ます。
やっかいなのは、「必ずしもそこに悪があるわけではない」ってことですかね。悪ではないなら、怒りをぶつける先がありません。いや、そもそもが、悪があったとしたって、何の解決にもなりません。勧善懲悪が効いてる物語なら「正義は勝つ!」で済みますが、残念なことに僕らの暮らすこの現実は、そういうモンじゃあないんですよ。そういうモンじゃあないんです。
結果として。理不尽ではあるがどうにもならないことが、この世にはあちこちにあふれるわけです。
だから…せめて僕らは、そんな理不尽を、笑い飛ばしてしまいましょう。そうして、最後の最後は、ほんの少しでも、ハッピーエンドを。
いくらでもありますわね、理不尽な出来事。ナイ?そりゃああんた、幸せな日々を送ってるってことですよ。理不尽なことなんて、掃いて捨てるほどあるじゃないですか。今年は特に、そういう出来事が多い気がしますね。自然災害だろうと人災だろうと、知ったこっちゃ無いっすわ。こちらの都合なんてお構いなしに、あらゆる辛苦は前触れ無くやって来ます。
やっかいなのは、「必ずしもそこに悪があるわけではない」ってことですかね。悪ではないなら、怒りをぶつける先がありません。いや、そもそもが、悪があったとしたって、何の解決にもなりません。勧善懲悪が効いてる物語なら「正義は勝つ!」で済みますが、残念なことに僕らの暮らすこの現実は、そういうモンじゃあないんですよ。そういうモンじゃあないんです。
結果として。理不尽ではあるがどうにもならないことが、この世にはあちこちにあふれるわけです。
だから…せめて僕らは、そんな理不尽を、笑い飛ばしてしまいましょう。そうして、最後の最後は、ほんの少しでも、ハッピーエンドを。
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え?
いや、間違ってませんよ?日常のレビューです。相変わらずの滑りこみだけど。
元々「そういう番組」じゃないもんで、もうずっと私のレビュー書きは難産続きなんですが、今さらスタイルも変えられないんで、うんうん唸りながらギリギリのタイミングまで引きずるような、ご覧のような有り様になっているわけです。
今週もツラかったですねー。見ている分にはゲラゲラ笑って見てるんだけど、さてどうしよう、と。
今週は、「この笑いの源泉は何だろう?」と考えるところから始めてみました。
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「し、しまった…自分を見失いすぎた…」
「出て行けこの悪霊おおおぅ!!」
いやーっはっはっは。
とんだ「中之条無双」でしたねー。
彼、基本的には「悪意があるわけではない」んですが、「日常の93」のラストではとうとう悪霊扱いです。まー、な。あれだけやらかせば、そりゃあしょうがないです。
それにしても、現実にアレやられたらちょっとナニですよね。私ぁお寺の住職ではないけれど、もし仮にあの立場だったらシャレんならんです。ウチの寺はボロボロにされるわ、精神的ダメージも計り知れないわ。でも相手には基本的に悪意なんか無いと来てる。追い出すくらいが関の山、でも喰らった理不尽の結果は去る事なく足元にあります。
そんなに酷いお話なのに…。
見てるともうどうしようもなく笑ってしまいます。
ここに、何かギャップを感じました。他人ごととして見てるからなのか?ただのフィクションだから?でも、フィクションとして見ていても、ムカツクものもあるよねぇ。んー、何なんだろ…。
この天才タイプがっ!
原作の日常第6巻で大笑いしたネタがついにキましたね。コマで提示されていた一種の「間合い」が、アニメだと微妙に違って見えるのは仕方ないとして。長野原よしのの理不尽さは、原作でもアニメでも一点の曇りなしです。練習しなくても強い。実際、練習しない。全然かなわない。せめてズルでいいから一発当ててみようと思ったのに、それでも当たらない強運の持ち主。もう卑怯モンですよね、一種のチートキャラつーか。
ここまで極端な例はそうないんでしょうが、現実に自分の周りにもいません?「ちっくしょー、妙に要領いいっつーか、何であいつばっかいい思いすんだよ!」的なの。「私だって頑張ってるのに、どうしてあの娘ばっかり…」的なの。多少は自分可愛さ故のヒガミもあるでしょうが、でも納得できないこと、ありますよね?あると思うんだわ、誰でも。基本的に世の中は不平等だし、そこに更に自分の主観が加わるんだもの。
そんなネタを見せられてるわけですから、「いらっ」としてもいいような気がします。だけど、見てるとオカシーんだよね。理不尽さにはそれこそ一点の曇りもないのに。
自分は自転車に乗って走ってただけなのに、いきなり竹刀で一太刀入れられるのも。
子どもにあげる用なのに、少しも浮いてない風船も。
自分の寝床の真ん中に鎮座しているかわいい猫も。
クリスマスにあろうことかメロンパンを持ってくるサンタも。
ワケもなく咬んでくる犬も。
何故か自分の首にかけられてる縄も。
どれもこれも、理不尽にまみれています。理不尽だらけですよ。ええ、理不尽ばっか。
一口も食ってない肉まんをポトッと落としちゃうのも理不尽だよね。いやいや、自分がしっかり持ってないのが悪い、というのはあるけどさ。でもそのぐらい、神様がちょっとだけ斟酌してくれたっていいじゃない、他の誰が困るわけでもなし。その後も、あんだけ前向きだったフェっちゃんなんだから、幸運の一つや二つ、残してくれたっていいじゃんよ、ねぇ。前向きな人、笑顔を絶やさない人、そういう人にこそ幸運は巡ってくるんじゃないの?
そういう、「他人の不幸」を笑って見ている私は、実は残酷なんじゃないのかしら?
そんな考えがふっと脳裏に閃きます。あれ、そうなのかな?
……いや。殊更に残酷なわけではないんでしょう。フィクションだから笑える、というのは、間違いなくありますが…これは、ね?作品から、「これは笑って見ていても大丈夫ですよ」って提示されてるから、だから安心して笑って見ていられるってことなんじゃないですかね?
フィクションにおいて、現実ならばもっと辛いはずの出来事を、「笑ってもいいもの」として加工して提示することは…僕らの現実の辛さのはけ口として、一種のセーフティ機構として働くものだと思います。
実際に我が身に降り掛かった不幸を、笑い飛ばすことの出来る人はなかなかいません。心情的にもそうだし、立場的に表立って笑うことのできない人だっているでしょう。例えば自分の親の葬式で、その辛さを笑い飛ばすことはできんもんね。どんなにそれが辛くって、笑い飛ばすことが必要だとわかっていても、実際にそれを笑える状況はなかなかありません。
だから、よくできたフィクションは、あなたのその辛さを代理してくれるんです。
あなたの代わりに、登場人物が酷い目にあって、それを「笑ってもいいですよ」というカタチにして、僕らに見せてくれるんです。
自分自身を笑うことができない僕らは、僕らの代わりに辛い目に遭ってるフィクションの登場人物を笑うことで、自分自身の辛さを笑い飛ばしたのと同じ効果を得ることができ、救われているんです。
犬に噛まれたらイタイですよ、ええ。噛まれるんじゃないかと想像するだけでも随分な恐怖です。そのイタさを、その恐怖を、ゆっことみお、はかせと阪本は肩代わりしてくれてるんですよ。
もちろん、オグリキャップやピョンには、悪意なんて微塵もないでしょう。飼い主の麻衣だってそうですよね、彼女は結局頭にハテナを浮かべたまま去って行きましたし。そうでも、理不尽な辛さは、登場人物たちを襲います。彼らには、その辛さを笑うことはできない。
僕らは、僕らの代わりに辛い目にあってくれてる彼らを、それを笑うことができない彼らに代わって、大いに笑うんです。自分自身の救いのために。或いは、彼らは気付かないだろうけど、彼らの救いのために。
僕らのいる日常にも。多分、彼らが暮らす作品世界中の日常にも。同じように「辛い出来事」はあるのでしょう。悪意がなくても、辛い出来事はどうしようもなく生ずるものだから。
だけど、その辛さは、きっと誰かが笑い飛ばしてくれるはず。自分の世界では無いかも知れないけれど、同じように日常を持つ、層の異なるどこかの世界で。フェイ王国のような夢の中でもいい、ブラウン管のその先でもいい、誰かの空想の中でもいいでしょう。誰かが笑ってくれてると思えば、それが何らかの形で、救いになる気がするんです。
だって。
最後の最後は
ほんの少しの
ハッピーエンドが
欲しいワケなんです。
思い通りにならない日々であっても、この願いだけは揺らぐことはないのだから。
日々を訪れる辛さは確かに残酷かもしれないけれど、それでも、日々はこの願いをも、受け止める器になり得るんですよね。だから、残りの「日常」も、大いに笑って行こうじゃないですか。
卒業の歌として有名な「仰げば尊し」に、迫り来る終局の香りを嗅ぎとりながら…。
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