OP、懐かしスなぁ…。
我ながらおかしな話だと思いますが…作品が放映されている、その時々の「リアルタイムな感じ」というのは、やはりあるのです。それは、作中の時間進行と一致するものでは全然ないし、そもそも我々の「現実を流れる季節感」とも大いにミスマッチだったりするですが…でも、その時にしか感じ得ない、「リアルタイムな感じ」を僕らは我が身で知覚し、その時のことを振り返って懐かしんだりするのです。まるで、旧友の写真を久しぶりに眺めた時のように。まるで、今はもうない古い町並みを思い返した時のように。「ああ…懐かしいなぁ…」などとつぶやきながら。
ふと。
セピアに染まった視界が急速に鮮やかな色彩を帯び、生き生きと動き出すのを目の当たりにして…僕らは衝撃とともに我に返るのです。昔話かと今の今まで思っていたそれが、未だに底なしのエナジーを秘めた「今」を突きつけてくることに、大いなる畏怖と喜びを覚えながら。
そうです。彼女らの「今」は、まだ終わってなんかいない。僕らの「疑似的なリアルタイムの今」と同期しつつ、まだまだ演奏は上へ上へと続くのです。
我ながらおかしな話だと思いますが…作品が放映されている、その時々の「リアルタイムな感じ」というのは、やはりあるのです。それは、作中の時間進行と一致するものでは全然ないし、そもそも我々の「現実を流れる季節感」とも大いにミスマッチだったりするですが…でも、その時にしか感じ得ない、「リアルタイムな感じ」を僕らは我が身で知覚し、その時のことを振り返って懐かしんだりするのです。まるで、旧友の写真を久しぶりに眺めた時のように。まるで、今はもうない古い町並みを思い返した時のように。「ああ…懐かしいなぁ…」などとつぶやきながら。
ふと。
セピアに染まった視界が急速に鮮やかな色彩を帯び、生き生きと動き出すのを目の当たりにして…僕らは衝撃とともに我に返るのです。昔話かと今の今まで思っていたそれが、未だに底なしのエナジーを秘めた「今」を突きつけてくることに、大いなる畏怖と喜びを覚えながら。
そうです。彼女らの「今」は、まだ終わってなんかいない。僕らの「疑似的なリアルタイムの今」と同期しつつ、まだまだ演奏は上へ上へと続くのです。
…と、いうわけで。
いささか物々しすぎるのは、どうかご勘弁ください。いっときはレビューどころかブログの更新をやめようかとまで思った中年野郎に、この課題はちょっと重たすぎたのですよ。書き方?ハイ、キレイサッパリ忘れてました。もー、ムリってことでいいんじゃないか?という自問が、ぐるぐると頭の中を巡り続けていましたし、すんでのところで「それ」を実行に移すところだったのですが…。
久々に、あのOP見て、グッ、と来る気持ちに気づいちゃったら、もうスルーはできませんでしたねぇ。多少時間はかかっても、やっぱ書いておこうかと、思っちゃいますねぇ。そのぐらい、このOPは色々なものを思い出させてくれましたよ。
途中まで書きかけて、間に「涼宮ハルヒの消失」のレビューを挟んで、その後の忙しさにかまけて長いこと放置して…既に首都圏等では、第二期の放映さえ始まってしまいましたが…それでもやはり、書いておこうと思います。まずは、OPの話から…。
~~~
OPフェチ。
私は、OPのあれこれに食いついていく自分のことをそう呼んできましたし、実際に数々の作品のOPに対して、その情熱を注いできました。この「けいおん!」にしても、第一話のレビューにおいて真っ先にOPに食いついていきましたし、そうした自分の行動に満足もしていたはず、でした。
…はず、でしたが…。
この、DVD専用番外編を見た時に、OP中の一つのモチーフを思い出したんです。あれ?あの件、どれかのレビューに書いたっけ?自信ないぞ、あれ?あれ?あれれれ?
慌てて、第一話のレビューから読みなおしましたさ!いやまー、もー、なんなんでしょ?どの記事も自分が書いたものなのに、最後を書いてから実に半年も経ってると、内容を「これっぽっち」も覚えてナイと来てるwww ホント、この数年前の自分と比較してさえ、記憶力衰えたよなぁ、なんて寂しい気持ちになりつつ、新鮮な気持ち(笑)で放映分全13話を読み散らかしましたが…。
やっぱし、書いてねぇ。
これはwwwダメだろ、OPフェチさんよぉwww
…まぁ、流れ上、作品中では触れられてない部分だったので、致し方ないところなのですが…逆に考えることも可能だったりします。けいおん!は、そのOPに仕込まれたネタを、この未放映番外編まで来てようやく消化し終わったのではないか、という…。
そのネタとは。「校内から外へと出ていく軽音部」なんです。
「Kagayake! Girls」のサビの部分。覚えてますか?桜高軽音部の4人乃至5人が、この曲をとても楽しげに演奏する、実に印象的なカットです。第一話では、このカットと現実とのあまりのギャップが、「亀のように、でも着実に歩んでここまで到達するであろう唯たちを示してるんじゃないか」などと考察したのもいい思い出ですが…このカット、連続して見ていくと、もう一つの含みがあるんですよね。
最初は、音楽室で。
次は、階段下の開けたフロアで。
最後には、正門近くの中庭で。
彼女らはどんどん、彼女らの日常的なフィールドである部室の最奥から、外へ外へと、演奏場所を移しているんです。
このまま行くと…学校の外へと?
しかしながら、テレビで放映されたエピソードの中には、彼女らが学校の外で演奏をする、という機会は遂に訪れませんでした。13話の中に一年半あまりを詰め込みましたしね、まぁそりゃ無理もないですが…でも、未放映のこの番外編に至って、やはり彼女たちは外へと飛び出したのです。OPのあのモチーフから予想された、「更に開かれた外の世界へ」と…。
~~~
そのきっかけは、律が持ってきた一枚のチラシ。いつも通りの、何でもないようなノリで、出場するか否かを決める様が、実に懐かしい感じですね。あーあー、そう言えばこんな空気だったなぁ、桜高軽音部。毎月届くDVDで見直していたとは言え、半年前の「作品中のリアルタイム」に追いつくのにしばし苦戦しましたが…でも、いつしかまったりしたこの空気に、何となく同化。ああ、やっぱし侮れません、この子たちw
そんな彼女たちだからこそ、初体験のライブハウスの空気にも一方的に気圧されることなく、自分たちのペースで臨めたんでしょうね。まさかリハ前にお茶までやるとは思いませんでしたが(^^;。
新しいドア。
それは、澪が言った言葉です。せっかく新しいドアを開けたんだから、と。
それは、「新しく出来たドア」ではなく、ずっとその場所にあったもの。だけど、自分たちは今まで開けたことはなかったドア。そこを通って「外へ」は行ってみなかったドアです。
その先にあったのは、今までに見たことの無かったもの、今まで会ったことの無かった人たち、今まで知らなかった空気、今まで立ったことの無かったステージが…。人見知りの澪にはちょっと辛そうでしたけど、自分の世界が広がるプラスの体験ですよね。新しいドアを開けたことで広がった、新しい世界…。
古いドア。
それは…ええと、すみません、作中では誰も言ってません(爆)。だけど、古いドアを開けた人はいるんですよ。
古いドアを開けたのは、沢ちゃん。
それは、「何度も開けたドア」ではなく、彼女が多分初めて開けたもの。だけど、自分にとっては馴染みのある空気を感じさせるドア。そこを通って「中へ」は何があるか、よく知っているドアです。
昔の服探してたら、時間かかっちゃったわよ…。
昔の空気へと通じるドアをくぐるのに、必要な手順、必要な儀式ですよね。だから、その手順を経てくぐったドアの先に、かつてその空気を共有した仲間がいて、偶然の再会を果たせたのは、偶然だけど偶然じゃない。物語的には、ちゃんと意味があることなんです。手順を踏んで古いドアを開けたことで広がる、懐かしい世界…。
でも、古いドアの先にも、懐かしいだけじゃないやりとりがあります。
「あんたちっとも変わらないわねぇ。」
「か、変わったわよ。」
「だって…私、あの子たちの先生してるんだから。」
「…そっか。」
変わらないように見えて、でも変わってる。単に「先生をやっている」だけではなく、「あの子たちの」という具体的な言葉を付けて…変わったのは、先生をやってるからというだけじゃなくて、あの子たちと関わったから、でもあるんですよね。
新しいドアを開けて世界を広げていく、澪の仲間たち。
古いドアをくぐってみて、改めて気付かされる、自分の変化、あの子たちの変化。
同じ一つのドアを、それぞれ逆の方向からくぐっても、やはり同じように「広がっていく世界」「変わっていくもの」に気付くという、この美しいシンメトリー。
「グダグダだな」
例えグダグダでも、少しずつ好ましく変わっていくもの、広がっていくもの。
この次の「新しいドア」、来たる二期も、楽しく追いかけていこうと思います。彼女らの、変わらぬグダグダと、それでも少しずつ変わっていくものを感じながら。
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